膵がん|品川区西小山駅の内科・内視鏡|胃カメラ・大腸カメラ|西小山駅前うさみ内視鏡・消化器内科クリニック

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膵がん

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2025年5月23日

膵がん(膵臓がん)は他の癌と比較しても進行が早く、早期発見が難しいことが特徴です。2020年には日本全国で44,448人が膵がんと診断されています⁽¹⁾。

【膵がんの予後】

膵がんの治療法は年々Updateされていますが、5年生存率(膵臓がんと診断されてから5年後に生存している人の割合)は8.9%と非常に低く、新たな治療法の研究、発見は膵がんにおける緊喫の課題と言えます。

生存率はがんのステージ(腫瘍の進行度合いを表す、StageⅠ~Ⅳまであり、StasgeⅠはがんが膵臓内に留まっている状態、StageⅣは他の臓器への転移がある状態)により大きく変わります。StageⅠで腫瘍径が10㎜以下であれば、膵がんであっても5年生存率が80.4%と良好であることがわかっています⁽²⁾。膵がんはいかにしてStageⅠ、腫瘍径<10㎜で発見できるかが治療のカギを握ります。

【膵がんのリスク因子】

以下に、膵がん発症に起因するリスク因子をいくつか挙げます⁽³⁾。

▷家族歴 (特に第一度近親者内に膵がん発症者がいる場合は注意が必要です)

▷喫煙、飲酒

▷合併疾患  肥満、糖尿病、慢性膵炎、遺伝性膵炎、膵管内乳頭粘液性腫瘍:IPMN、膵嚢胞など

これらのリスクに当てはまるものがある方は、一度医療機関に相談することをお勧めします。

【膵がんの検査】

膵がんを見つけるために問診、採血、尿検査、腹部超音波検査、CT、MRI、超音波内視鏡検査などを行います。

症状がある方(食後の心窩部不快感や腹痛、嘔気・嘔吐、慢性的な腹痛・背部痛、黄疸、白色便・脂肪便など)や、問診で膵がんリスクが疑われる方に採血、尿検査、腹部超音波検査を行います。

●採血

膵酵素(アミラーゼやリパーゼ、エラスターゼなど)、腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、DUPAN-2、SPAN-1など)を測定します。

●尿検査

尿中の膵酵素を測定します。最近では尿でがんを見つけるN-NOSE検査なども注目されています

●腹部超音波検査

腫瘍を直接観察できることもあれば、膵がんを疑う所見として膵実質の委縮や、主膵管の拡張を認めることがあります。

これらの検査結果を踏まえて、必要があればCTやMRI、超音波内視鏡検査を受けて頂きます。

【まとめ】

膵がんはある程度進行しないと症状がでないため早期発見が難しいがんの一つです。しかし、膵がんの治療にはStageⅠ、腫瘍径<10㎜での早期発見が重要です。症状がでてからではなく、定期的な検査を受けることが重要です。膵がんのリスク因子がある方は一度医療機関へ相談することをお勧めします。

参考文献

(1)厚生労働省統計情報 財団法人がん研究振興財団

(2)Egawa S, et al : Japan pancreatic cancer registry;30th year anniversary. Pancreas 2012;41 : 985-992.

(3)膵癌診療ガイドライン2022年度版

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